作曲家の心、演奏家の心が、フルートの音に乗って、どのように聴き手に伝わるのかを追及してきた山形由美が、演奏生活30年にあたり、今一度、原点の「笛」に立ち返って、演奏に臨む。フランスバロックのマレの作品から、日本の民謡を綴った委嘱作品まで、心に響く曲を取り上げるコンサートは、パリ在住のピアニスト、菅野潤氏の共演を得て行う。

【プログラム】
リュリ(加藤昌則編):パッサカイユ (「アルミード」より)
モーツァルト:ロンド ニ長調 KV184
グラナドス:アンダルーサ  (「12のスペイン舞曲」より)
チャイコフスキー:感傷的なワルツ 作品51-6 (「6つのピアノのための小品」より)
アダン(加藤昌則編):永遠のジゼル (「ジゼル」より)
ヴォーン・ウィリアムズ:バレエ組曲
加藤昌則:フルートのためのカプリス ~旅する笛~

 

山形由美 (フルート)

 

東京都出身。東京藝術大学音楽学部器楽科卒業後英国へ留学。これまでに野口博司、小泉剛、吉田雅夫、サー・ジェームズ・ゴールウェイ、エドワード・ベケット、スーザン・ミラン、トレヴァー・ワイなどの諸氏に師事。特にゴールウェイ氏には数少ない弟子の1人として教えを受ける。1986年デビューCD発売以降、ソロ活動に加え全国主要オーケストラとの共演、ロリン・マゼール指揮、ピッツバーグ響、ロンドン室内、チェコ・プラハ管、ドイツ室内管、ベルリン室内管、ルーマニア室内管、イ・ムジチ合奏団、ヴェネツィア室内合奏団等の海外楽団との共演を行う。これまでに13枚のCDを発表。2005年日伊でリリースしたセルフ・プロデュースCD「Luce〜ヴェネツィアの光と夢〜」が大好評を博し、06年には両国でのデビュー20周年記念ツアーを成功させた。08年熱い要望によって86年のデビュー盤以来キングレコードから出版したCD9枚が相次いでデジタル・リマスタリングによって完全復刻発売。11年にはデビュー25周年を迎え、セルフ・プロデュースCD第2弾「Anthology~愛のアンソロジー~」やアルソ出版より初の楽譜集を発売した他、各地での記念コンサートを成功させた。
テレビ・ラジオの出演も数多く、音楽番組はもとより、NHK「連想ゲーム」TBS「サンデーモーニング」などの出演を通して広い知名度を持つ。これまで2000回を超える公演や放送を通じてフルートに対する人々の関心を広く集め、フルート愛好者を増やしている功績は大きい。2015年春には尚美学園大学客員教授に就任し、2016年に迎えるデビュー30周年を前に、ますますの活動が期待されている。

山形由美オフィシャルホームページ http://www.yumi-yamagata.com/
マネジメント:コンサートイマジン http://www.concert.co.jp/

 

菅野 潤(ピアノ)

 

パリを拠点に活動するピアニスト。世界の音楽界で信頼を集め、著名な演奏家との共演も多数。国際コンクール審査員や大学教授としても世界各地に招かれている。

桐朋学園大学音楽学部ピアノ科卒業。三浦浩、御木本澄子、高良芳枝、安川加壽子各氏に師事。その後、パリ国立高等音楽院で、ピアノをイヴォンヌ・ロリオ、室内楽をモーリス・クリュット、ブルーノ・パスキエ各氏に師事。卒業後、パリ・エコール・ノルマル音楽院に在籍し、審査員全員一致で演奏家資格を得る。 数々の国際コンクールに上位入賞の後、内外で演奏活動を行っている。これまでに、パリ・シャンゼリゼ劇場、及びサル・ガヴォー、東京・サントリーホール、及び紀尾井ホール、ロンドン・セントジョンズ、ローマ・テアトロギオーネ、ザルツブルク・ミラベル宮など世界各地の主要ホールでの演奏。ミュンヘン交響楽団、ザルツブルク室内管弦楽団、ベルリン室内合奏団、NHK交響楽団他と共演。

室内楽の分野でも積極的に活動しており、ウィーン弦楽四重奏団、ザルツブルク・モーツァルテウム四重奏団、またピエール・アモイヤル、ヴェルナー・ヒンク、ダニエル・グロギュランの各氏らと共演している。

1996年から2007年までバルセロナ・カレーロ音楽院教授。ロンドン、ポルト、メシアンなどの国際コンクールの審査員として、また夏期講習及び公開講座(ケルン音楽大学、フィエゾレ音楽院、桐朋学園大学他)の講師として招聘されている。

菅野 潤オフィシャルホームページ http://www.junkanno.com/